ひさしぶりにに年齢を感じる経験をした

昔から容姿や知性といった「目立つポイント」を称賛されたり褒められたりといったことのない私でも必ず言われることがあります。
「本当にいつも元気で健康優良児だね」という言葉です。
10代20代のころは「いや、そりゃ健康はありがたいけどもう少し美人だとか可愛いとか言ってもらいたいな」と思っていました。
 ところが30代に入ったころから「いやあ本当に健康な体質がありがたい」と考えるようになっていたのです。

特に結婚してからは自分自身の体調管理はもちろん家族みんなの体調管理も考えないといけません。
だから「特別なケアは全く必要なくて風邪にもケガにも全く縁がない、健康診断以外でお医者さんに会うことは皆無」というのは当たり前になっていました。
ちょっと「喉がイガイガするかな、もしかして風邪をひきかけているかな」と思えば、帰宅してからの手洗い・うがいと朝のショウガ紅茶の一杯でOKです。
「これはちょっとひどいかな」というときにはビタミンCのサプリメントを採れば十分、自分以外の誰も「風邪気味」とは気が付かないくらい元気です。
翌日にはもうケロッとなんの不調も感じない、というのが普通でした。

生理痛・冷え性・肩こりといったトラブルにも無縁です。
実際はそういうことなないとはわかっていますが、健康面では10代20代のお嬢さん達にも負けないといった妙な自信があったのでした。
それなのに今回の風邪はそういうわけにはいかなかったのです。
もうショウガ紅茶もうがいもビタミンCのサプリメントもダメ、それこそ「坂道を転げ落ちるように」本格的な風邪ひきとなってしまったのでした。

症状が進んでいくのが自分でもはっきりとわかります。
喉のイガイガから咳が始まり、胸のあたりがザワザワとするし背中もゾクゾクとします。
熱はないし食欲も普通だけどなんだか頭がぼーっとするというところまで来てしまいました。
普段から元気自慢・健康自慢だとこういうときに困ります。
自分以外の家族なら「カイロを背中に貼ってあげようか、湯たんぽを使うか」「アイスクリームを食べるかうどんを食べるか」といった対策を次々と繰り出します。
風邪薬をきちんと服用させること・体力が落ちすぎないようにすること・水分補給をきちんとすること・温かくしていることなどいろいろポイントはありますから。
本人の体調を横で確認しながら「早く楽になる状態」にもっていくようにいろいろとケアできるのです。
ところが今回の場合となると「何もできない、とにかく寝ているしかない」状態にまで進んでしまったのです。

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ぼんやりと「あれ、これが年齢なりの体力か」と思いました。
職場の先輩や年上の友人たちから「体力の変化はある日突然に感じるものだ」と言われていて、「そういうもんなんだろうか」と考えていました。
今まさしく「今日突然に自分の体力はやっぱり若いころとは違うんだな」ということを実感したのでした。
なんだか普段は全く意識していない自分の年齢が急に大きな数字となって目の前に浮かぶようなそんな感じです。
とにかく風邪薬をのんで温かい紅茶を飲み、横になっているとあっという間に眠ってしまいました。

体調の落ち目を感じたこんな時ですが、普段から「薬」というものに全く縁のない私の場合、風邪薬の成分はものすごくよく効くようでした。
なんだか野生動物を紹介する番組でライオンが調査のために麻酔銃で眠らされているのと同じ感じがします。
つまり、「普段からなじみのない「薬」だから体の反応も早い」という実感です。
目が覚めたときにはすごくすっきり、体の重さが抜けた感じがします。
夫や子供と一緒に気を使って容易してくれた食事を普通に食べることができました。

やっぱり体力は人並み以上にあるんだ、とは思うものの今回の風邪ひきは「唯一の自慢ポイントの体力もちょっと落ちてきたかな」と実感するきっかけになったのです。
取柄の少ない私の一番の強み、「体力」がこんなことになっては困ります。
これからはもっと健康に気を付けようと思ったのでした。