ヘルマン・ヘッセで好きな詩を見つけました

f:id:arekusan:20160411175807j:plain

もともと私は読書があまり得意ではないのですが、たまに急に読書熱みたいなものが出てきます。
無性に知らない物語を読んでみたいという気持ちになり、少し前にヘルマン・ヘッセという小説家の本を買いました。
タイトルは「車輪の下」というもので、ヘッセ自身の過去体験を反映させた内容との事でした。
私は正直あまり引き込まれる事はなく、読んでる途中で飽きてしまいました。
真面目なのだか、そうでないのかよく分からない主人公の人柄に共感できかなったからだと思います。
結局3分の1くらいしか読んでない状態で本棚にしまい込んでそのままです。

それから間もなく、私は偶然ネット上でとある詩を見つけました。
「どこかに」というタイトルの短い詩です。
これを読んだ時に何か胸の奥にドスンと響いた様な気がして、何度も読み返しました。
心の中で反復しては「素敵な詩だな」と思いました。
そしてその詩の作者がヘッセと知り、意外さを感じました。

小説はとても窮屈な印象があったのですが、この詩には途方も無い遠くを見つめる様な不思議な開放感がありました。
ネット上にある文字だけでは嫌になり、ヘッセの本を買いました。
小説ではなく詩集だったので、わりとスムーズに読む事ができました。
「どこかに」の詩のページをすぐに開けるように、昔作った金木犀の押し花のブックマークを挟んであります。
紙面に好きな詩が印刷されているというだけで何だか嬉しい気持ちになりました。
ネットで読んだからもういいや、とはならないのは本が好きだからなのかもしれないと思いました。